41. “Hot potato” の意味と例文|誰もが触れたくない厄介な話題を表す英語フレーズ解説!

今回ご紹介する英語フレーズは、“hot potato”。直訳すると「熱いじゃがいも」ですが、英語では 「厄介な話題や問題」 を指して使われるフレーズです。政治、職場、家庭…どこにでもある“触れたくない問題”を比喩表現で表現したいときにぴったりの一言。そう言えば、私がロンドンのホテル予約でトラブった時にも、フロントのスタッフが泣きそうな顔で使っていました😅
■ 意味は?
hot potatoは:
- 扱いが難しく、誰も関わりたがらない問題
- 話題にすると面倒が起きそうなトピック
- 責任を取りたくないデリケートなテーマ
といった意味で使われます。つまり、「触ると火傷するかも」という危険な、または面倒な話題を指す、会話の地雷のようなイメージです。
◼️ 表現の由来について
由来はそのまま、“焼きたての熱すぎるじゃがいも”から来ています。熱すぎて手に持っていられず、すぐに誰かに投げ渡してしまう…そんな様子が、責任を回避したり、問題を押し付け合う様子に重なります。特に政治や会社組織などでは、「誰も処理したがらない問題」をhot potatoと呼ぶことが多く、比喩として定着しました。もちろん、普段の会話でもちゃんと使えますよ。(できれば避けたいポテトではありますが)
◼️ 使い方
“hot potato” は次のような場面で使われます:
場面 | どんな状態? | 顛末 |
データがすべて消えている | 誰が削除したんだ?? | 責任の押し付け合い |
予約すると言ったのはあなたでしょ | 今晩、泊まるところがない | 嫁に口を聞いてもらえない |
日本の米問題、私には関係ない | 先生、それは失言です | 記者会見からの辞任 |
人間関係にヒビが入りそうな話題や、誰もが責任を避けたがる状況を婉曲的に表しています。

■ 例文いろいろ
The issue of salary cuts became a hot potato in the office.
→ 給与カットの話題は、職場で誰も触れたくない問題になった。
That question was a political hot potato, so the candidate avoided answering it.
→ その質問は政治的に非常にデリケートだったので、候補者は回答を避けた。
Talking about her ex is a hot potato—just don’t go there.
→ 彼女の元カレの話は地雷。触れない方がいいよ。
■ ミニ会話
A: No, I said I made the booking online!
B: Sounds like you’re handing me a hot potato… OK, I’ll talk to the manager first.
A:いいえ、オンラインで予約したってちゃんと言いましたよ!
B:これは厄介ごとを押し付けられた感じだな……わかりました、まずは上司に相談してみます。
◼️ 似た表現との違い
“hot potato” に似た表現もいくつかありますが、それぞれに微妙な違いがあります。
表現 | ニュアンス | 違い |
elephant in the room | 話題にすること自体がタブー | みんな知っているのに、知らないふり |
touchy subject | 地雷ワード | 踏んだら最後、大問題に発展する |
tricky | 問題自体がややこしい | 解決に手間がかかる |
Elephant in the room(部屋の中のゾウ🦣)は、イメトレするとわかりやすい。もし本当に部屋の中にゾウがいたら、巨大だから誰だって気づくはず。でも、何か気まずい理由があって、みんな見て見ぬふりをする──それがこの表現の軸というわけです。つまり、全員が問題の存在に気づいてるのにも関わらず、あえて話題にせずスルーしてる状況を指します。ゾウを無視するなんて本来ありえないけど、それくらい大きな問題でも“なかったこと”にしようとする、その不自然さをうまく表してるのが、この言い回しです。
■ まとめ
“hot potato” は、議論を引き起こしそうなトピック、責任を押し付け合う状況、家庭や職場での地雷ワードなどをネイティブっぽく表す慣用表現。皆さんの気づかぬところで、湯気が立ち上っているポテトが、ひっそりと潜んでいるかもしれません。

“Let’s not turn this into a hot potato.” (面倒な話に持っていくのはやめよう)みたいな言い回しもあるので、会話の中で上手に使ってみてね。特にビジネスシーンにピッタリハマるフレーズだと思う!