完璧主義にならない
スピーキングの向上に必要なことはたったひとつ。スピーク、スピーク、スピーク!ひたすら声に出して話すことですが、簡単なようでいて実はとても難しい。というのも、学習者は間違いを恐れてしまう傾向にあるからです(これは、私自身の経験からも言えることです)。大人であっても子供であっても「間違えるとカッコ悪いし、恥ずかしい……」というメンタルが先行してしまい、黙り込んでしまうという苦い経験は誰にでもあるのではないでしょうか。「いやいや、子供は無邪気で天真爛漫だから、そんなことはないでしょう」と思うかもしれませんが、長年の教師経験から、年齢に関係なくこのような羞恥心は存在しているように思えます。

メンタルブロックをはずそう
「間違っても恥ずかしくない。旅の恥はかき捨て」。腹を括り、メンタルブロックを外すことが、語学習得には必要です。トライ&エラーを楽しめるようになったらこっちのもの。鋼(はがね)のマインドで積極的に英語を話すことを心がけてください。皆さんの気持ちは痛いほどわかりますが、間違いを恐れず完璧さを求めすぎないようにしましょう。パーフェクトであることを求めすぎると、小さなミスでもパニックに陥ってしまうからです。もちろん、正しく話せるに越したことはないのでしょうが、自分の殻に閉じこもってしまうことは、習得の大きな弊害となってしまいます。

Kさんの体験談
沖縄のアイスクリームスタンドに並んでいたとき、外国人に声をかけられたKさん。外国人観光客に「Is the ice cream good?」と質問され「Yes」と答えたあと、おすすめのフレーバーについて、自ら進んで英語で伝えたのですが、結局、観光客は何も買わずにその場を去っていったそうです。授業でその時を振り返り「とても悔しかった」と。さらに「私の英語のせいで、買いたい気持ちにならなかったんだ」とまでおっしゃっていました。私はKさんに「自分から進んで伝えたことは素晴らしいですよ。多分、その観光客は最初から買う気はあまりなかったんじゃないかな?」と伝え、「頑張った自分を褒めてあげてください」と労いました。あの時の悔しさを挽回しようと、Kさんは英会話のトレーニングに励んでいます。

まとめ
Kさんの経験にもあるとおり、積極的に話しかける姿勢が英語力の向上には欠かせません。悔しい思いでさえも、学びのモチベーションになるのです。完璧な文法や発音を意識しすぎると、コミュニケーションをとることに抵抗を感じてしまいます。間違いを指摘してくれる環境を作りながら、積極的に英語を話すことを心がけましょう。

失敗したって気にしない、気にしない!次のステップに繋げよう。