45. “Wild-goose chase” の意味と例文|無駄骨を折るを表す英語フレーズ解説!

今回の英語フレーズは、“wild-goose chase”。直訳すると「野生のガン(雁)を追いかける」ですが、英語では「無駄な努力」や「ないものねだり」を意味します。どれだけ頑張っても手に入らない情報、会いたくても会えない人、当てもなく走り回る状況…そんな“骨折り損”な場面で登場する表現です。

■ 意味は?

“wild-goose chase” は、次のような意味で使われます:

  • 無駄骨に終わる行動
  • 手に入らないものを追い求めること
  • 勝ち目のない試み

たとえば「お店を何軒も回ったけど、結局、売ってなかった(=手に入らなかった)」といった状況をイメトレすればよし!


◼️ 表現の由来について

語源は諸説ありますが、有力なものとしては、16世紀のイギリスにさかのぼります。もともとwild-goose chaseは馬術の用語で、先頭の馬に他の馬が一定の距離を保ちながら追いかけ合うレースを指していましたが、不規則なフォーメーションが空を飛ぶ野生の雁(wild goose)の群れに似ていたことから、この名前が付けられたと言われています。現代では比喩的に使われようになり、「ムダに終わる追跡」や「骨折り損のくたびれもうけ」といった意味に変化したのです。


◼️ 使い方

“wild-goose chase” は次のような場面で使われます:

場面どんな状態?隠れたニュアンス
推し活グッズを探している探しても探しても見つからないもうだめ、諦めるわ〜
ドラマのロケ地へいざ!場所が特定できず、しまいには迷子無駄足だったのか〜
役所に問い合わせたらい回しにあう時間を返してくれ〜

どの場面も、時間をかけた割に、結果が伴っていないーというニュアンスがありますよね。


■ 例文いろいろ

I went on a wild-goose chase trying to find that limited-edition album.
→ あの限定版アルバムを探して奔走したけど、けっきょく無駄足だった。

The directions were wrong — it was a total wild-goose chase.
→ 道案内が間違ってて、完全に骨折り損だったよ。

I spent the whole day looking for that shop. What a wild-goose chase!
→ 丸一日かけて、あの店を探してたけれど、結局見つからなかった。めっちゃムダな時間だったわ!


■ ミニ会話

A: Did you find the pop-up café?
B: Nope. It closed last week. Total wild-goose chase!

A: あのポップアップカフェ、見つけられた?
B: ううん、先週で終わってたのよ。完全に無駄足だったわ!


◼️ 似た表現との違い

“wild-chase goose” に似た表現もいくつかありますが、それぞれに微妙な違いがあります。

表現意味ニュアンス
chase shadowsムダな努力をする実体のない影を追う
go around in circles堂々巡りするぐるぐる回る
in vain虚しくラテン語の vanus(空っぽの)が語源

vanusを語源とする単語には、vacant(空きがある)やvanish(消失する)などもあります。語頭のva-に注目を。


■ まとめ

“wild-goose chase” は、元々は古い表現だけれども、その古さがレトロ感を醸し出し、現代では軽いジョークのノリで使う人が多いかなと思います。失敗談や愚痴などを、ちょこっとコミカルなテイストで伝えたいときにぜひ!

ジュミ子

ちなみに、wild-gooseは「形容詞扱い」なので、原則、ハイフンをつけて使います。今どきは、ハイフンなしもOKみたいだけど、それだと文字通り「野生の雁」になってしまうので、おすすめとしては、やっぱり「ハイフンあり」のほう!

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